研究概要
私たちの研究室は、脳科学において学習と記憶のメカニズムに焦点を当てています。私たちは、大脳の樹状突起スパインがこれらのプロセスで重要な役割を果たしていることに注目しています。樹状突起は、神経細胞の間の接続を形成する興奮性シナプスの上に存在する特徴的な構造です。
私たちは、光学技術を使ってシナプスの操作を行い、樹状突起スパインの動的な特性を明らかにすることに成功しました。光遺伝学の開発以前のことです。これにより、樹状突起スパインの形状と機能の関係、スパインの増加と変化、ドパミンによる時間依存的な調節、記憶の管理に関連するスパインの変化、シナプス前終末に対する物理的な影響などを明らかにすることができました。
また、精神疾患(統合失調症、自閉症、うつ病、薬物依存症、認知症など)においても、樹状突起スパインが障害されることがあり、認知機能(知覚、注意、情動、意思決定、計画など)が低下することが示されています。そのため、私たちは樹状突起スパインの動的な特性を明らかにすることとともに、光学技術を活用して学習や認知機能のメカニズムを明らかにすることを目指しています。
新着情報
2023年10月27日(金)
河西教授のスパインシナプスの5つの原理が公開されました。
2023年5月1日(月)
周思奇博士が研究員として参加しました。
2023年3月17日(金)
スパイン力学伝達の総説が公開されました。
2023年1月23日(月)
大久保孝慶君(M1学生)が柳下Gに参加しました。
2023年1月4日(水)
澤田健君が井上研究奨励賞を受賞しました。
2022年12月1日(木)
Daria Sharapovaさんが博士研究員として柳下Gに参加しました。
2022年10月11日(火)
河西特任教授のIRCN就任講演をYuuTubeに公開しました。
2022年8月10日(水)
2022年8月9日(火)
2022年8月1日(日)
山口かりんさんが大学院生として柳下Gに参加しました。
2022年7月25日(月)
宮下梨菜さんが研究補佐員として柳下Gに参加しました。
2022年7月24日(日)
柳下祥講師が日本神経科学会奨励賞を受賞しました。
2022年4月1日(金)
河西がニューロインテリジェンス国際研究機構の特任教授に就任しました。
2022年4月1日(金)
梅本祥央君が博士研究員として柳下Gに参加しました。
2022年3月16日(水)
2022年3月14日(月)
河西教授が日本学士院賞・恩賜賞を受賞しました。
東大新聞「神経が神経を「押して」情報伝達?!」 学士院賞・恩賜賞受賞記念インタビュー
2022年3月3日(木)15:30-17:00
2022年2月4日(金)
山口健治君の時間枠行動実験の論文がSci. Repに発表されました。
2021年11月25日
我々の樹状突起スパイン増大によるシナプス圧応答の論文Natureに発表されました。
紹介記事 F1000 Recommendation Nature Briefings
natureダイジェスト「ニューロン間の情報伝達は押す力でも引き起こされる!」
テルモ生命科学振興財団 生命科学DOKIDOKI研究室
2021年07月1日
我々の樹状突起スパインの総説が Nature Reviews Neuroscienceに発表されました。
2021年05月15日
坂田由紀さんが研究補佐員として参加することになりました。
2021年04月15日
張 晋華さんが研究員として柳下Gに参加しました。
2021年04月1日
近江秀文君が大学院生として柳下Gに参加しました。
2021年03月16日
有馬知輝君が大学院生として参加しました。
2021年03月02日
衛藤史博君が博士研究員として参加しました。